25 August 2019

Plein Soleil / 太陽がいっぱい

by  Rene Clement 1960 France

珍しく夏日のロンドン、灼熱の海の映画が見たくなり久々に「太陽がいっぱい」をオン。ニノ・ロータのサウンドトラック、アラン・ドロンの魅力、カンパニアの南イタリアの海、これぞ海の映画の骨頂!ギラギラと太陽が降り注ぐ海沿い岸壁の上にあるカフェで完全殺人を遂行出来たことに酔いしれるトム・リプリー、裏で待ち構える警察の指示で店の女から「電話ですよ」と呼び出され、リプリーは電話を取りに行くため画面からフェイドアウト。そしてその画面には海と夏の太陽が残る。まあなんともカミュの「異邦人」を思い起こさせるようなラストシーン。
それにしても若かりしアラン・ドロンの美男子なこと!また今では見られない落ち着いたソレント、アマルフィ海岸沿いやイスキヤ島の約60年前が見られる。マスツーリズム前の南イタリア海岸沿いののどかな雰囲気といいこの作品はルネ・クレマンの傑作だ。あと夏をテーマとするなら、アンナ・マニャーニ主演ストロンボリで撮影された「噴火山の女」もいい。

No comments: