17 July 2007

Ken Russell

Elgar 1962 /Always on Sunday 1965 by Ken Russell BBC, UK


Ken Russellのトークがあったので早速行ってきました。なにかといつもコントラバーシーな作品をつくりだすKen Russell、とてもエキセントリックな風貌、そして辛口なウィットを持っての舌鋒と、作品からそのまま想像できる監督でした。




まずは60年代BBCのアーティストのドキュメンタリーシリーズで制作した作曲家エルガー、そして仏画家アンリ・ルソーの2本上映から始まった。docu-dramaと今ではよく見る手法ドラマ仕立てのドキュメンタリー、やはり60年代では珍しかった様。ケン・ラッセルもエルガー役の俳優に「ちょっとピアノを弾いている横顔がほしいなぁー」と伝えると俳優は「いやーこれはドキュメンタリーだからねぇ」「じゃあシルエットくらい」「んー」「じゃあ池に映っている姿なんかちょっとほしいなぁー」と細かく攻めて最終的に池に枯れ葉や泥などグジャグジャに混ぜて映った姿を撮る事確約したそう。でその後はやりたい放題。両作品ともドキュメンタリーというよりもよりフィクション、映画的で非常に面白かった。監督曰く、ドキュメンタリーとしてアーティストのポートレートを描くよりも、彼らのアートを通してより深くその人間性を追求したかったとの事。とってもよくわかります。このシリーズではドビッシーも製作したそう。オーケストラを夫婦のベッドルームにいれてドビッシーの音楽にあわせて夫婦の夜の行為をアンダンテからクライマックスまでディレクションしたとか。結局当時のBBCは放映できない!と判断し今でも封印されたままだそうです。(見たい!!面白そう)「The Music Lover」「 The Devils」「 Tommy」などの製作時のエピソードなど色々でした。彼の作品からもわかるよう大のクラシック好きらしいそうです。個人的に「マーラー」はちょっと頂けませんでしたけどね。ケン・ラッセルやデルク・ジャーマン、キューブリック、英国のエキセントリックを代表する監督として大いに拍手です!

2 comments:

Anonymous said...

御健在でしたか!かれこれ80歳だと思いますが、「Tommy」とは懐かしい・・・1975年作の、たしか盲聾唖の主人公ですよね「Feel Me,Touch Me」と言う歌詞が印象的でした。私が見た作品はチャイコフスキーを扱った「恋人達の曲 悲愴」でした。生涯一度も会わず、金銭的援助を与え続けたさる高貴な女性・・・・これは悲恋というより、彼には理想的だったわけで。他にはロレンスの「恋する女たち」「レインボウ」「チャタレイ夫人」「ゴシック」「バレンチノ」「マーラー」など。面白いけど、少し違和感のある映画ばかりでした。

claudiacardinale said...

biancaさん、80歳とは、そんなにいってたんですね、見た目は60歳くらいで超巨体でしたがスカイブルーのスーツにチョーカー姿でまだまだ健在な姿をアピールしてましたよ。私このチャイコフスキーの「恋人達の曲、悲壮」見てないのです。トークでもこの「悲壮」をスタジオに売り込む時のエピソード語ってました。最近はどこかの大学協賛でショートを撮っているといってました。