3 April 2013

Life of Pi

Life of Pi by Ang Lee 2012 USA Taiwan


長い間ベッド際の机の上にほったらかしになっていたYann Martelの「Life of Pi」、前半で出てくる動物だのなんやかんやで全く読み進まず、少し読んでは他の本に移りの繰り返し。数人の友人達は、この前半を抜けると後は面白い程に読めると言っていたのでなんとか前半をクリアしようと何度か試みたが、これからという処、パイ一家と動物が乗った船が沈没した処でとうとう諦めてしまった。そうしている内にアン・リーの「パイの物語」の予告を見る様になった。アン・リーは好きな監督だがこのトラウマとなっている「Life of Pi」はどうも見る気がしなかったが、今頃になってふと時間が空いて見たい映画がなかったので見る事にした。オスカーではアン・リーが監督賞を受賞、作品賞は「アルゴ」であったが、やっぱり監督としての力量はアン・リーと納得。

太平洋を漂流する主人公パイが生きる事を諦めなかったのはトラのリチャード・パーカーがいたからと何度も言っていた。トム・ハンクスが漂流する映画「Cast Away」でも潰れたウィルソン社製バレーボールを顔に仕立ててウィルソンと名付けて共に漂流を続けていた。波にさらわれてウィルソンを失ったトム・ハンクス演じる主人公は号泣した。社会にいながら孤独死という社会問題もあるが人間は孤独な状況では生きられないようだ。

この「パイの物語」を映画館で3Dで見てよかったと思う。これを家のTV画面で見ると面白さが半減していただろう。

2 comments:

Bianca said...

claudiacardinaleさま
大変ご無沙汰しております。この映画、予告編やポスターでの図柄が魅力的で、見てみました。終りの方が少し理屈っぽくなるけれど、それをのぞけば、いい箇所がたくさんありますよね。虎が密林に姿を消すシーンも。そして、虎のように、こちらの命を付け狙うような恐ろしい仇敵でも、だれもいないよりも良い。むしろ、軟弱な味方よりも良いという皮肉……。見回せば、生涯を添い遂げる夫婦でも憎み合っていながら別れない人たちはこれと一緒かというような気がします。原作は読みづらいそうですね。結局読まれましたか?

claudiacardinale said...

ビアンカさん、ホントお久しぶりです!!忘れられてなくて良かった(笑)

「生涯を添い遂げる夫婦でも憎み合っていながら別れない人たちはこれと一緒かというような気がします」

鋭いコメントです、共存しなければ生きていけないのでしょうね、どんな相手であろうとも・・・。原作は途中のままで本棚に収まってしまいました。