19 April 2015

Force Majeure

by Ruben Ostlund  2014 Sweden

2014年カンヌ「ある視点」部門審査員賞受賞作品リューベン・オストルンド監督の「Force Majeure」、別タイトルで「Tourist」ともなっている。邦題は「フレンチアルプスで起きた事」。このオリジナルタイトル仏語のForce Majeureの意味は不可抗力。内容もタイトルを体現したものであった。

フランスのスキーリゾート地にノルウェーからやってきた品のある素敵な家族のお手本となりそうな一家、夫トーマス(Johannes Kuhnke)、妻エバ(Lisa Loven Kongsli)、そして2人の幼い子供達。一家は雪山の眺めが素晴らしいレストランのテラスで昼食をとっている最中、人工的に誘発された雪崩がレストランの目の前まで迫ってきた。テラスで昼食をとっていた人々はパニックに陥り逃げ始める。エバは真っ先に2人の子供をかばうが一方夫トーマスはiPhoneをもって家族に目もくれず一目散に逃げる、が雪崩はレストランには到達せず、人々は席に戻りテラスに平穏が戻る。トーマス一家にも平穏が戻った様に見えるが・・・。

雪崩事件がきっかけで起きたトーマス一家のひずみ、そしてその経緯がうまく表現されてまた各キャラクターの面白さも加わり面白い仕上がりであった。笑いもあり楽しめた映画であった。

非常事態での行動というのは予想がつかないものである。この私も果たして正しい行動ができるかどうか全く自信なし。子供の頃「タワーリング・インフェルノ」でビルのオーナーの息子が差し迫る火の手を感じ救助の順番を待てず人々を押しのけて救助隊のロープに捕まるが結局爆発に巻き込まれて死んでしまうというシーンが忘れられず、あーこんな人だけにはなりたくないな〜と思っていたが、今でもやはり自分が同じような事をしないと断言できない。不可抗力、性と受け入れるのみであろうか。



No comments: