26 March 2019

French Connection / フレンチ・コネクション

by William Fiedkin 1971 USA

クイーンズの鉄橋を走るNY地下鉄とジーン・ハックマン演じるドイル刑事が運転する車、この2つのチェイスシーンが有名な「フレンチ・コネクション」、何度見てもこの映画は面白い。当時1971年に作品賞、監督賞など数々の賞を取っている。フランスからアメリカに密輸されるヘロインのルート、フレンチ・コネクション、このルートを使ってヘロインがNYに大量に密輸されるという情報を得、捜査に乗り出す2人のNY市刑事、ジーン・ハックマン演じるドイル刑事とロイ・シャイダー演じる相棒のルソー。この作品の面白さは玄人の2人の刑事そしてその彼らの捜査の方法。地味でひたむき、たまにはぶっきらぼうの捜査が続くがその垣間に見るドイル刑事の執着心。後半のカーチェイスは派手でありながらも実際にありえそうなシンプルなプロット。ふと思ったのだが、90年代にヒットした、走行をストップすると仕掛けた爆弾が爆発する為永遠に走り続ける市営バスのドラマを描いたハリウッド映画「スピード」は「フレンチ・コネクション」からヒントを得たのかもしれない。話を元に戻すと、この作品の進行は大げさ、奇想天外というよりも、先に述べたように地味で飾り気がないもの。またロケ地も至って特別な場所ではない、当時の荒れたNYの街角が多く、この殺伐とした刑事物語と上手くマッチしている。70年代の寂れたいい雰囲気が画面から伝わってくる。それにしても当時のアメ車はとてつもない大きさ。アメ車で南仏の街を走るシーンがあるのだが、まあNYの道の広さなら大丈夫だろうが、このアメ車であのヨーロッパの狭い道を走るのは神業としか思えない。

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