9 April 2013

Trance

Trance by Danny Boyle 2013 UK

「スラムドッグ・ミリオネラー」や「トレイン・スポッティング」、最近では去年のロンドン・オリンピック開会式の監督を行なったダニー・ボイルの最新作「トランス」。既に観た友人達は話しがややこしくてフォローしづらいと言っていたが、タイトルはトランスなのでこれぞ!と期待して観に行って来た。私の頭が単純思考だからなのか別に右顧左眄する事なくすっきりと観れた。とはいいつつ実は監督の意図を私が全く理解出来なかっただけかもしれない。

オークションハウスでゴヤの絵を盗んだフランク(ヴァンサン・カッセル)の一味。成功したと思いきや、メンバーの一人サイモン(ジェームス・マカヴォイ)は仲間を裏切り絵を独り占めするが、事故にあったサイモンは一時記憶喪失に陥り絵の在処を忘れてしまう。この絵の所在を巡りサイモン、フランクとその一味、そして謎の精神科女医エリザベス(ロザリオ・ドーソン)のドラマが展開されるというお話。

話しの殆どはサイモンが催眠術にかけられている間の彼の意識の中で展開されるので、どの話しが本当なのか?と観客もトランス状態に陥ってしまう。この手の展開は監督にとってはどう観客を陥れようと試行錯誤し楽しくてしょうがないと思う。映画が終わった後観客が「あれは一体どうつながってるんだ?」「なんだあれは?」とかの話し声が多く聞こえて来た。まあ確かに突拍子もない展開もあるがダニー・ボイル的手法を楽しまして頂いた作品であった。

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