13 May 2019

Bitter Victory / 苦い勝利

by Nicholas Ray 1957 France, Germany

第二次世界大戦、北アフリカのリビア。イギリス軍はベンガジにあるドイツ軍司令部から機密文書の剥奪作戦を立てる。デイビッド・ブランド少佐(クルト・ユルゲンス)が作戦任務を任されまたアラビア語を話すリース大尉(リチャード・バートン)が一隊に加わる。ブランド少佐の妻ジェーン(ルース・ローマン)は夫に会うために司令部にやってくるが、ここで出会ったのはかつての恋人リース大尉であった。動揺する2人、そしてジェラシーを覚えるブランド少尉。この2人の将校が作戦の為にベンガジに向かう。

この作品はドンパチ戦争映画とは違い、人間の内面をフォーカスしている。一人の女性を巡る2人の将校、そして戦争という名に置いての殺害、信頼、裏切りとドロドロとした人間模様である。ナイフでドイツ兵を殺すことを躊躇ったセリフの一つに「遠くにいる人間を銃で殺すのと、ナイフで自ら殺すのは全く違う事だ」というのがあり、なるほどと思えた。

なぜフランスが製作国なのかと調べてみたら、原作は仏人作家で監督のニコラス・レイはフランスで評価が高かった為だそうだ。

それにしてもリチャード・バートンは色男だ。エリザベス・テイラーと2回を含め合計5回結婚している。才能があって色男と申し分のない俳優だ。

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