6 June 2005

浮草

ロンドンにて
Floating Weeds/浮草 小津安次郎 1959

日 本人はこんなに酒がつよかったのか?と思わせる程にまあ一杯、とにかく一杯、明日には明日の風が吹く調子の登場人物達。地方巡りの弱小劇団が伊勢の小島に 来る。客入りの悪い島に長々といるのに団員達は納得出来ないが結局いつも飲みに女にと終わってしまう。実は団長(中村鴈治郎)にはこの島に住む佳代(若尾 綾子)との間に息子がいたのだ。それを知って団長の愛人(京マチコ)は嫉妬に狂う。小津のビジュアルスタイルについてはいわずもがな。個人的にはカラーの 小津作品には白黒作品で醸し出されるSF的ビジュアル要素が無くなってしまっている気がするが、京マチコの目線はやはりSF的。外国では浮草が小津の代表 作的存在。日本的要素を理解するのにはいいのか?とはいいつつ団長の性格を説明するのに英語サブタイトルではJohnny Curtis となっていたのには笑えた。


写真:なぜかしらハイゲート墓地にあるマルクスの墓

No comments: