6 July 2006

Thank You for Smoking

Thank you for Smoking by Jason Reitman 2005 USA

タバコ業界への風当たりが厳しいアメリカ。街中でタバコを吸っていると人間じゃないような目で見られるし(過去喫煙者でありながら喫煙者をみると手でバタバ タして煙を追いやるという一番嫌がれるタイプの私)NYのビルの中は全面禁煙なのでオフィスビルの外ではスモーカーが壁に並んで一服している姿が通常と なったここ数年。そんなアメリカ社会を皮肉った風刺コメディー。久々に大笑い出来たコメディーだった。タバコ業界ロビースト団体スポークスマンNick Taylor(Aaron Eckhart)がタバコの箱に骸骨のイメージをつけようと禁煙運動を押し進めるバーモント州上院議員(William H Macy)を相手に繰り広げる広報戦略。米国社会で嫌われ者のアルコール業界ロビーストスポークスマンと銃器業界ロービーストスポークスマンと夜な夜なつ るみ、逆風の中いかにタバコのイメージを取り戻すかに奔放し、禁煙家に誘拐されニコパッチを全身に張られるが一命を取り戻し、色気で迫られた大手新聞社の 女性記者に内情をすっぱ抜かれ、落ち込んでいると離婚した妻が親権を所持する息子が慕い、上院議員公聴会ではバーモント州上院議員に対して「バーモントは 肥満問題に大きく貢献しているチーズの産地だ!」とやり返し(ネタばらしまくりですねー)とにかくBad Tasteの要素がふんだんに盛り込まれている。まあさしてこの映画が言おうとしている事は、無理矢理考えると「個人の選択」だろう。

ちなみにこの大手新聞社の女性記者はトム・クルーズの婚約者ケイティー・ホルムズ。もちお色気で迫っているのでそれなりのシーンもあります。(こんなもん かい、という程度のものですが)この映画はトムと知り合う前に撮影されたそうですがトム・クルーズはこのお色気シーンを極力カットしようと圧力をかけてい るという情報。そういえばこの映画ってアメリカでは確か昨年公開されてるはずなんだけどそんなに話題になってなかったような。う〜ん、何か関係しているの だろうか?それともただ単にサブジュエクとがタバコだから?木曜の夜だというのにロンドンの劇場はスカスカ。(ロンドンではまだ皆プカプカとレストランで 吸っている、もち私は嫌みな反応を大げさにしてます)まあとにかく私は多いに笑わせていただきました。完

1 comment:

claudiacardinale said...

Commented by J.T. at 2006-07-09 01:09 x
こんにちは。
楽しそうな映画ですね。
日本では秋に公開予定のようです。
アメリカのコメディは、(私にとって)あたりはずれが多いのですが・・・
期待できそう。
え~、同じく、はっきり意思を伝える嫌煙家、J.T.でした(笑)

Commented by paris-cordon at 2006-07-09 20:45
面白そう!!
フランスはみんな道や店で パカパカ タバコを吸ってて嫌なくらいですが、タバコの箱には「タバコはあなたを殺す」 と書いてあるのを見て 驚きました。

Commented by claudiacardinare at 2006-07-10 21:59
J.Tさん、ご期待にそえればいいのですけど・・・これを見ると結構現在のアメリカのトレンドが理解出来るという教育的要素がつよい映画だと思います(笑)

Commented by claudiacardinare at 2006-07-10 22:03
paris-cordonさん、そうそうフランスのタバコの箱には書いてありますよね、それもでかでかとモノクロで。私一つ許せないのが(過去喫煙者はホントうるさいですよねー、moi aussi)レストランで食べているときに横で吸われるのがたまりません。せっかくの食事が!!!!煙でおいしさ半減です!!!!

Commented by lovecarrie1 at 2006-07-11 03:57
クラウディアさんのレヴューを見て実はこの映画観てみたくなりましたよ〜。イギリスでもオフィス内では禁煙なのでうちの下の道は一服休憩のワーカーで一杯。その煙が窓を開けると入ってくるので閉口しています。でも何回か下の会社を私の家の工事で水漏れだの何だのと迷惑をかけているので強いことが言えません(爆)。
フランスは喫煙大国と思って覚悟して行ったけど恐れていたほどには喫煙者がいなくてフランスも禁煙が高まってきたのねと嬉しかったです♡

Commented by claudiacardinare at 2006-07-13 00:22
lovecarrie1さん、そんな窓から煙がモクモク入ってくるなんて許せませんねー、けど水漏れだったら強くも言い返せませんね・・・なんか奥の手を考えましょう!丁度昨日パリに久々に行ったアメリカ人の友人が家に遊びにきていたんですけどエレクトリック・バスの普及、道にわんこのうんちが転がってない、若者が禁煙してるとびっくりして話してました。

Commented by oscar_pittarison at 2006-07-13 22:46
初めてコメントを書かさせていただきます。タバコ関連で。昔、日本で「モモヤマ」っていうパイプタバコがありましたが今は見ないですね。試してみられたことありますか? 1970年代、ドイツ語のセンセたちが、このタバコをブランデーに2,3日浸して、それを乾かしてプカプカやってました。いい香りがしてましたねぇ。今のタバコは香りの面ではやはり不快ですねぇ。残念!

Commented by claudiacardinare at 2006-07-14 17:33
oscar_pittarisonさん、お越しいただき有り難うございます。「モモヤマ」は初耳です。ル・ゴロワーズよりももっと甘そうな香りで、なんか粋ですね。話は180度変わりますが、私はグレン・グードが結構好きです。けど30分以上彼のピアノを聞いていると精神病になるような気がします。

Commented by Count_Basie_Band at 2006-07-15 08:22
claudiacardinare様
本来、こちらに出すべきコメントだったかな。自分のブログに先に出してしまいました。
 クラウディア・カルディナーレ、70年の人生で最も好きだった女優の一人です。
 とにかく私は「ファシズム」が嫌いなのです。誰も他人になれない以上、他人の生き方を理解することは不可能です。だから容認しなければいけないのです。
 ごく最近、喫煙所でタバコを吸っていて撲られた方の話を聞きました。襲ったのはスキンヘッドに刺青だったそうです。「全体主義国家」への回帰が臭います。

Commented by oscar_pittarison at 2006-07-15 11:48
claudiacardinare様
>私はグレン・グードが結構好きです。けど30分以上彼のピアノを聞いていると精神病になるような気がします。
私はグールドがレコード・デビューした時、彼にイカレてました。30分どころか3時間以上聴いてても飽きなかった。だからでしょう、今でも少し「精神病」的なのは。

Count_Basie_Band様
怖いですねぇ! 私は今の日本人の働かされ過ぎがファシズムへの傾向を助長しているように感じています。Working Memory が酷使されてヘタってくる。そうするともう「前動続行」するのが精一杯になってくる。

Commented by Count_Basie_Band at 2006-07-15 12:39
 グレン・グールドはclaudiacardinare様が30分、oscar_pittarison様は無限大ですか。私は中間で2枚くらいです。
 私の睡眠薬でもあり、その場合は測定不能です。私の他の睡眠薬は、スイングル・シンガーズ、藍川由美の「古賀メロディ」、そして「田端義夫大全集」!
 昔から、これは神のイタズラに違いないと思っていることがあります。グールドとピータースンが同じ街に生まれ、二人とも弾きながら唸ることです。oscar_pittarison様はお唸りにならないでしょうね。

Commented by claudiacardinare at 2006-07-15 19:14
oscar_pittarisonさん、「グレン・グールドを巡る32章」見られましたか?なんかこんなもんかい!という感じで私は納得出来ませんでした。どうも音楽家や作曲家を描いた映画というのは、既に自分の中で像が出来上がっているのか納得出来る物が少ないです。ケン・ラッセルがたしか「マーラー」を撮ったのですがあの交響曲5番がこんなふうに作曲されたの???と好きな監督なんですが失望でした。

Commented by claudiacardinare at 2006-07-15 19:25
count_Basie_Bandさん、「古賀メロディ」も「田端義夫大全集」も知りませんでした。グレン・グールド系なんですか?

話は変わりますが、「禁煙推進」にしろ結局いかなる活動もラディカルになればなるほどファシズム化してしまうと思います。いやファシズム化するからことラディカルな行動になるのでしょうか。

Commented by Count_Basie_Band at 2006-07-16 05:05
claudiacardinare様
、「古賀メロディ」も「田端義夫大全集」も導眠効果があるというだけのことです。

「禁煙ファシズム」の怖さは確認しましたので全面撤退です。何しろURLを拒否すると別なURLから入ってくるのですから。

話は変わりますが、オペラと映画に狂ってしょっちゅうヨーロッパに出かけている富豪が友人にいます。このブログを知ったら喜ぶでしょうね。

Commented by claudiacardinare at 2006-07-17 20:59
CountBasieさん、トラックバックなどのいやがらせ対処大変ですよね。私も経験があります。先日は写真の一つがどこかの英語学校の広告に変わってました。
それにしてもご友人のオペラ&映画狂の富豪さん、うらやましいかぎりですね。I wish I could do the same!!

Commented by margot2005 at 2006-08-11 22:50
CCさんお元気ですか?東京は暑くって、暑くって...いやスゴイです...湿気が伴う日本の暑さは半端ではございません。
テロ騒ぎでヒースロー大変でしたね?
USA行きの飛行機に乗るヴァケーションの人々で賑わう成田も壮絶のようで...
さてこの作品シアターで予告観ました!アーロン好きなので是非観たいと思っております...秋まで待てない...

Commented by claudiacardinare at 2006-08-13 07:52
margotさん、お久しぶりです!こちら一時期の猛暑もどこへやら?今日は11月のような冬の寒さです。(ロンドンです)
ホントこれから飛行機移動は大変です。手荷物も機内に持って行けないし・・・トホホです。この騒ぎの前にイタリア旅行終えられてよかったですね。「Thank you for Smorking」の感想楽しみにしています。

Commented by margot2005 at 2006-10-16 01:11
CCさん東京でもやっと公開されまして...観て来ました初日に!
いや滅茶痛快風刺コメディでしたね。
アーロンは大好きな俳優なので..いや適役でしたアーロン!!
トムがカット希望したとかの、ケイティとのシーン...どうってことなかったですね?ほんとはスッゴイ場面があったのでしょうか??まぁどうでも良いですが...
アルコール&銃器ロビーストたちと夜な夜な飲みながらの会話シーンとか、大物プロデューサーとの場面とか、マルボローマンほんとはKoolが好きって言ったような...いや痛快台詞炸裂で最高でした!!

Commented by claudiacardinare at 2006-10-17 08:18
margotさん、わたしも劇中大笑いしてました。ホント痛快でした。アーロンは役柄にぴったりでしたね。実は只今東京滞在中なのですが、いろんな処でまだタバコ臭い!!デス。けど皆さん首から灰皿さげてマナーには感心します。さすが日本!