18 February 2009

The Curious Case of Benjamin Button

The Curious Case of Benjamin Button by David Fincher 2008 USA

どうも苦手なDavid Fincher、アカデミー賞にもノミネートされているからと思い「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」を見たのですが・・・まあ上手く出来ているのですが・・・いまいち・・・どうも腑に落ちない作品・・・でした。原作はF・スコット・フィッツジェラルドの短編小説です。主演はブラッド・ピッド、ケイト・ブランチェット。脚本は「フォレスト・ガンプ/一期一会」のエリック・ロス。

場所は1918年ニューオリンズ。ボタン屋を営むボタン氏(ジェイソン・フレミング)は奇妙な子供を授かるが同時に妻は死んでしまう。この新生児は80歳の容姿、ボタンはこの息子を老人ホームの前に置き去りにしてしまう。医者からは先は長くないと言われたこの子供(ブラッド・ピッド)、この老人ホームで働く黒人女性クイー二(タラジPヘンソン)によってベンジャミン(ブラッド・ピッド)と名付けられ老人ホームで育てられる。医者の言葉とは反対に日に日に生命力を増していくベンジャミン。成長するにつれ年齢が逆行し始めるという奇怪な現象が現れる。とはいえ老人容姿の子供ベンジャミン、老人ホームでとけ込んでいるように見えるが自分の特殊な運命を理解していく。1930年、祖母を訪ねて来た少女デイジー(ケイト・ブランチェット)と運命の出会いをする。

ブラッド・ピッドが80歳からティーンまでを演じています。ケイト・ブランチェットも同様。この容姿の変化をCGIと特殊メークで作り上げています。この行程を見たのですが、いや〜大したものです。「テルマ&ルイーズ」の頃の若かりしブラッド・ピッドの姿が見れます。人によっては歳をとる毎に素敵なる/若い頃のほうがいい容姿と分かれますが、ブラッド・ピッドはどうも若い方がいいです。若くても歳をとっても素敵なのはショーン・コネリーですけどね。ケイト・ブランチェットはどうもイマイチ。バレーダンサーという役柄ですがどうも南部出身という部分はひとかけらも感じられません。南部アクセントでも話すのですが、どうもしっくりこない。彼女はどうしても高貴な感じから抜け出せないんでしょうね。高貴な中にもローカル性が見たかった・・・。クイー二を演じたタラジPヘンソンは初めて見たのですが、地に足の着いたなかなかいい役者です。

全体的にはいい出来なのですが、どうも話のプロットが「フォーレスト・ガンプ」と類似していて、こういう作品を堂々とつくっていいのかしら?制作者として恥ずかしくないのかしら?と疑問を抱いてしまいます。同じ脚本家だからしょうがないとはいえ、こちらは時間が逆行していくという話ですが、あまりにも似過ぎ。要するにオリジナリティーが全く感じられないのです。デビッド・フィンチャーの監督としての力量は凄いと思いますが、根本的なクリエーターとしての精神性という部分ではどうもリスペクトし難い・・・。やっぱりこの監督私好みじゃないんでしょうね。

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