2 February 2009

Frost/Nixon

Frost/Nixon 2008 by Ron Howard USA

2年程前ガーディアン誌日曜版のおまけでGreat Interviews of the 20th Centuryという有名なインタビューのトランスクリプト小誌が10回程ついてきた。その中であったのがFrost / Nixonのインタビュー。この中でニクソンが「Well, when the president does it, that means that it is not illegal」とフロストに言った部分を読んだ時は衝撃的だった。ロン・ハワードの最新作「フロスト/ニクソン」は、2006年にロンドンで上演され絶賛された舞台の映画版である。脚本は舞台と同じくPeter Morgan、キャストもフロストがMichae Sheen、ニクソンがFrank Langellaと同じ顔ぶれである。生憎舞台は見逃しています。


74年ウォーターゲイト事件で大統領を辞任してから国民への説明も一切なく沈黙を続けたリチャード・ニクソン(Franck Langella)。その3年後、英国TVホスト、ダビッド・フロースト(Michael Sheen)から初インタビューを受ける。フローストはどちらかというとTVジャーナリストというよりはTVホスト、TVショーが放映されるオーストラリアとイギリスだけでなくアメリカ進出を目論みチームを結成しインタビューでニクソンへ真実を迫る。一方ニクソンとジャック(Kevin Becon)を初めとするニクソン陣営はこのインタビューを足がかりにイメージ撤回、パブリックへの再起を試みる。この2者のインタビューの攻防戦、そして繰り広げられる裏舞台が展開される。


私の知り合いは舞台があまりにもよかったので映画はいまいちだったと言っていましたが、なかなか楽しめました。映画でもあるように、ニクソンの表情のクロースアップが全てをいいつくせるというようなTVという媒体の力に納得。アカデミー主演男優賞にノミネートされているFrank Langellaのニクソンは、傲慢ながらも落ちていく人間の悲しさ、そしてイメージにある悪党の代名詞のようなニクソンの中に垣間みる人間性を演じてました。フロストのMichael Sheenは「クイーン」ではトニー・ブレアーを演じてましたが、どうも何を演じても彼自身の存在がおかしく感じてしまうのは私だけでしょうか???この作品で一つ発見したのが、アメリカにはDiane Sawyerという有名なABCのTVアンカーの女性がいるのですが、彼女は元々ニクソンの広報官の一人だったんですね、少しながら驚きました。

冒頭に述べたガーディアン誌のGreat Interviews of the 20th CenturyシリーズにはパンクロックバンドのSex PistolsとTVホストのBill Grundyのインタビューもあったのですが、これが無茶苦茶おかしい。勿論Sex Pistolsとのインタビューといえば想像出来ますよね。Bill GrundyもSex Pistolsを煽り立てまくり、もうFワードの連発です。興味のある方はこのサイトでトランスクリプトが見れます。YouTubeにも映像があります。ちなみにこのBill Grundyはこのインタビューの後2週間の謹慎処分をくらったそうです。

4 comments:

Anonymous said...

CCさん、こんばんは!
これ本日(土曜日)より公開されます。性格俳優のフランク・ランジェラ&「クイーン」で首相を演じたマイケル・シーンの組み合わせ、ちょっと予告を観たのですが、中々面白そうで楽しみです!!

claudiacardinale said...

margotさん、是非ご覧になってください!結構面白いですよ。やはりハリウッドはこういう物を作らせるといいですよ!!記事楽しみにしてますね。

margot2005 said...

CCさん、こんばんは
観てまいりましたわ。中々良かったです。シアターには普段あまりいないスーツを着た男性(会社帰り??)が結構いましたね。
マイケル・シーンはやはり笑えますよね。彼の顔って笑わないでも笑ってる感じなんですもの。
2006年に英国で上演されたこと映画の解説で初めて知りました。フロストさんて英国ではすっごい有名人なのでしょうね?

>傲慢ながらも落ちていく人間の悲しさ、...
渋くて、狡猾って感じが出ていて、ランジェラ上手かったです。

ラストの靴のシーンはニクかったですわ。

claudiacardinale said...

margot嬢、早速ご覧になられましたね。「スーツを来た男性が結構いました」そうですよね、この映画だとOLさんというよりは男性の観客のほうが多そうですよね。スーツ姿の観客がおおいシアター一度見てみたい気がします。以前なにも調べずに行った映画、席についたら周りがゲイばっかりだったんですよ。始まる直前にあれって気がつき、映画が始まりそのまま見てたのですが、ゲイのからみのシーンが結構多いんですよ、一応アート映画だったんですけどね。ゲイの観客でもなんでも気にしないんですが、カップルが多かったのでなんとなく来押され気味になり途中退場しました(笑)
話は映画に戻って、ランジェラ良かったですよね。他の作品も見たくなりました!