16 December 2015

Let's Make Love / 恋をしましょう

directed by Gorge Cukor 1960  USA


マリリン・モンローとイブ・モンタン主演コメディー・ミュージカル。モンローがセーターとストッキングだけでポールから下りて来て歌う「My Heart Belongs to Daddy」のシーンはあまりにも有名で、彼女の魅力が全開している。「紳士は金髪がお好き」の「Diamonds are a girl's best friend」の歌うシーン、「七年目の浮気」のスカートがめくれ上がるシーンやJFケネディーの誕生日で歌う「Happy Birthday Mr. President」といいモンローにはアイコニック的なモーメントが多い。

オフ・ブロードウェイのミュージカル女優アマンダに一目惚れした億万長者のフランス人ジャン=マルク・クレマン(イブ・モンタン)。リハーサルを見ていたクレマンは監督に役者の一人として間違われてから身元を隠しアマンダに近づく。

お話はアホらしいのだが、モンローやトニー・ランドルのおかげで楽しめるミュージカル・コメディーになっている。モンローの夫であったアーサー・ミラーが脚本を改訂しモンローの役をより強調した為、元々キャスティングされていたグレゴリー・ペックが下り、ロック・ハドソンの名前が上がったそうだがスタジオから許可が得ず、モンローの押しでイブ・モンタンになったそうだ。モンローの相手役としてはあまりピンとこないグレゴリー・ペックやロック・ハドソン。グレゴリー・ペックはあまりにもクリーンカットで、ロック・ハドソンではオール・アメリカンすぎ。イブ・モンタンのフランス語訛りと独特の甘さの風貌、そして大根役者という要素がこのコメディーのいい味付けとなった。この作品をきっかけにモンローとイブ・モンタンは不倫関係になったそうだ。

此の頃のモンローといえばセクシー路線から性格俳優を目指し、アーサー・ミラーと結婚している。今ではモンローのコメディアンヌとしての才能は一流だったとだれもが認識しているが、当時はその才能よりも容姿に注目されてしまった。現在でもハリウッド黄金時代のアイコンとして君臨してる存在である。

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