9 April 2018

Call me by your name / 君の名前で僕を呼んで

by Luca Guadagnino 2018 USA, Italy

多感な思春期の少年を演じたティモシー・シャラメ、今年度の多くの賞レースで最優秀男優賞にノミネートされていた。BAFTAや米アカデミー賞の会場で受賞アナウンスを待つTV画面に映し出された22歳の彼の姿はとても初々しく印象的で、またポスターとトレーラーから彼ににうってつけの作品だと推測していた。予感通りティモシー・シャラメはすんなりとこの作品の世界観にはまっていたが、辛口にこの作品自体を言わせてもらうとある意味なんとも期待外れなものであった。

80年台前半、アメリカ人17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)は家族と共に毎夏北イタリアの別荘で過ごしている。別荘に招待されたアメリカの大学で教鞭をとる父の生徒オリヴァー(アーミー・ハマー)との一夏の情事を通しエリオは多感な青春期を経験する。

夏と思春期、この2つの結びつきは永遠のテーマ。何が期待外れであったかというと、この手の作品は今までいくらでもあり、この作品が他と違うのは同性愛ということだけ。そしてアメリカ人が好むイタリア田舎の風情がふんだんに映し出され、美術、音楽、芸術が多く挿入されているがどうもマンネリ感が漂い、また特に演出家の個性も感じられずと退屈なものになってしまった、残念。



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