17 November 2018

Sandakan No 8 / サンダカン8番娼館 望郷

by Kei Kumai 1974 Japan

19世紀九州から東南アジアに渡り娼婦として働いた日本人女性からゆきさんについて書かれた山崎朋子著書「サンダカン8番娼館、底辺女性史序章」が原作。老女サキを演じた田中絹代がベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞している。

からゆきさんを研究している女性史研究家三谷(栗原小巻)は偶然に天草で知り合った老女サキから彼女のサンダカンでの経験を聞くこととなる。

老女サキを演じた田中絹代はこの作品の2年後に他界、遺作でもある。過酷な人生を今だに送る老女サキからは怒り憎しみは全くというほど感じられず、それ以上に清く真摯に受け止める姿が印象的。田中絹代の静の演技がとてもいい。一方若き日のサキを演じた高橋洋子はあどけない顔ながらも迫力満点で力強い。この若き日と老いたサキの姿が素晴らしい。熊井啓の演出はドキュメンタリータッチだが、美術監督の木村威夫の作ったサンダカンの路上のセットはどちらかというとデフォルメが強く演劇の世界に近いもので、多少ずれてる感は拒めない。

からゆきさんの多くは島原や天草出身が多く、この地域はとても貧しかったに違いない。現在でも続いている人身売買は国際的に非難されてるが結局のとここの問題は貧困をなくさない限り根絶することは難しいであろう。

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