1 December 2019

The Irishman / アイリッシュマン


by Martin Scorsese 2019 USA

マーティン・スコセッシの最新作「アイリッシュマン」、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシ、ハーヴェイ・カイテルと往年の俳優陣が揃った豪華キャスト。もちろん話はギャングスター。アメリカ50〜70年代米トラック組合チームスターの一員 でありマフィア、ブッファリーノ・ファミリーのヒットマンであった年老いたフランク・シーランによる、当時チームスターのヘッドであったジミー・ホッファ暗殺の告白・回想劇である。CGを駆使して登場人物達の若かりし日の姿をクリエイトしていたが、違和感はないがどうもイマイチ信憑性に欠く。多くの批評ではスコセッシの最高傑作とまで言われているが、話はいつものスコセッシ節で、「グッドフェローズ」と重な理、冒頭シーンもステディーカムの長回しと、どうも今までの彼の総集編という感が拭えないかった。

Seymour Hershの著書「The Dark Side of Camelot」ではJFKの父親ジョセフ・ケネディーは シカゴマフィアのコネクションを利用してイリノイ州の選挙を手回しし息子を勝たせたが、JFKがマフィアの検挙に着手した為彼らの逆鱗に触れJFKそしてロバート・ケネディー共々暗殺されたという説が書かれている。「アイリッシュマン」もこの説がベースとなっており、そのコネクションの成り行きがみれたようで興味深い内容であった。いずれにせよ、3時間半と長い作品であったが往年の俳優陣、そして歴史ミステリーとで楽しめた作品であった。

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