by Robert Siodmak 1957 Germany
フィルム・ノワールで多くの作品を残したロバート・シオドマク。この「The Devil Strikes at Night / 夜来る悪魔」は、シオドマクがユダヤ系であったため第二次世界大戦前ナチスドイツからアメリカに移住し、戦後ドイツに戻り西ドイツで撮った初めての作品である。
1944年ドイツ、連続殺人犯のBruno Luedke (Mario Adorf)は11年間疑われずにいた。Luedkeはまたしても若い女性を殺し、この女と付き合っていた男が殺人容疑で逮捕された。しかしながら新しくこの事件の担当となった刑事Axel Kersten (Claus Holm)は他に犯人がいると疑い捜査を続ける。Luedkeは逮捕されるが、ナチSS将校はナチ政権のドイツにおいてドイツ人連続殺人魔は存在しえないという論点を主張する。
この作品は批難なしでナチの過去についてフォーカスした初めてのドイツ映画であり、ナチの理想とする「第三帝国」そしてドイツ一般市民が正確に描写されていないと、公開された当初は批難されたという。確かに体制に受け身に流される一般市民と他の戦争映画とは違った描写である。その一方ハリウッドで養ったかダイナミックな描写で進行する映像と話しの展開は非常に面白いものであった。
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