@ Royal Opera House
作曲 : Richard Wagner
指揮 : Antonio Pappano
演出 : Keith Warner
ニーベルングの指環第一夜「ワルキューレ」、コッポラの「地獄の目次録」では、「ワルキューレの騎行」の戦慄に乗ってズシリと重たい要塞のようなアメリカ軍ヘリコプターの部隊がベトナムを爆撃して行くシーンは映画史の中で語り継がれている。オペラに話を戻すと、序夜「ラインの黄金」から一転してそのスケールにあった重厚なものであった。一方オーケストラのチューンが多少乱れ、管楽器がずれている時もあり演奏は完璧とは言えルものではなかった。歌手陣に関しては、ブリュンヒルデのニーナ・シュテメはさすがの完璧度。フンディンクのアイン・アンガーも印象に残るものがあり、ジークムントのスチュアート・スケルトンも良く、ヴォータンのジョン・ラングレンも苦悩する神が板についてきたようだ。席が舞台に近い事もあり歌手の演技や表情も良く見え、やはりニーナ・シュテメは群を抜くものがあった。残り2夜の彼女が楽しみである。
No comments:
Post a Comment