30 March 2009

Gran Torino

Gran Torino by Clint Eastwood 2008 USA

クリント・イーストウッド監督の最新作「グラン・トリノ」。車好きの人なら「グラン・トリノ」と聞いたら直ぐにピンと来るのでしょうが、私にはさてさっぱり何の事やら??作品を見てこれって車種の名前だったのねと納得しました。さすがベテラン監督、見せ方が上手い!とても楽しめた作品でした。監督もすっかりお年寄りになってしまいましたが、いやまだまだダーティー・ハリーの精神は残っています、とそんな要素も楽しめる映画でした。
朝鮮戦争ベテラン兵士のウォルト、愛妻を亡くし、今ではすっかり移民の住民しかいなくなったミシガン州のある街の一角で愛犬と暮らしている。政治的、経済的理由で米国に移り住んだ移民達の生活も地元ギャングなど新たな脅威に迫られて生活は平穏ではない。ミャオ族出身の17歳青年タオもその一人。地元ギャングに脅迫され隣に住むウォルトの1972年型グラン・トリノを盗もうとするが、ウォルトに見つかり捕まってしまう。偏見にあふれたウォルトだが正義感は強く、タオの姉スーと徐々に打ち解け、タオを自身の息子かのように面倒を見る。そして・・・。


ウォルトをはじめタオそしてスーの人物が丁寧に描かれ各キャラクターに親近感を覚えます。また脚本もいいのでしょう、シリアスでありながらもウィット感もあり、クスクスと笑える要素が全体をいい感じに仕上げ、ウォルトと彼の世界観そして彼に関わる人々が、ピカピカに手入れされたグラン・トリノを象徴するかのような形で描かれています。(?な意味ですねぇ?)とにかくベテランのクリント・イーストウッド監督またまたいい作品を作りました。




そういえば見逃していたもう一本前の作品アンジェリーナ・ジョリー主演「Changeling」を飛行機の中で見る事が出来たのですが、これもいい作品なのですがどちらかというと「Gran Torino」の方がよかったかな。それにしても当時のLA 市警はひどいですなぁ。「LAコンフィデンシャル」とかNYですが「ゴッドファーザー」とかでもこの時代の警察の酷さを描いています。アンジェリーナ・ジョリーはこの作品でアカデミー主演女優賞にノミネートされていましたが、私的にはちょっと濃過ぎたような感じでした。

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