16 November 2009

The Wave

The Wave by Dennis Gansel 2008 Germany

2008年ドイツ国内興行成績を塗り替えた作品、そしてポスターから察しがつく様、全体/独裁主義をテーマとした内容で、ゾクゾクと感覚を触発され早速見に行ってきました。これは1967年カルフォルにアで実際に起こった事件を元にしています。とはいいつつ、この「The Wave」と似た、実際に囚人を使った心理実験を映画化した「ES」は以前DVDで見ていてなぜかしら退屈になり寝てしまったという前科があります・・・。


ドイツにあるとある高校。ナチの経験から体制を学ぶ様々なカリキュラムが学校で行なわれている。教師のレイナー (Jurgen Vogel)は独裁とは何かを学ぶカリキュラムで実際にクラスで独裁を模倣する。生徒には自分に従うよう指示し、シンボル/敬礼の形を決め、又生徒に白シャツを着る様要請する。この独裁カリキュラムに興味を示した生徒たちは暴走し瞬く間に全校に広がってしまう。

確かに出だしは面白かったのですが、どうも独裁というイデオロギーに洗脳されていく生徒達の心情が十分に描き出されておらず、この為このドラマが表面的になってしまった感が拭いきれませんでした。また映像スタイルもどこかしらドイツのパンク/アナーキーを強く狙った為コマーシャル化してしまっています。という事でこんなものかぁという、期待が大きかっただけ失望した作品となってしまいました。DVDで見て十分です。やはり心理部分が大きい内容は、丁寧に語る話も必要ですが、見せる映像の意味もとても関係してくるのではないのでしょうか。以上辛口コメントとなってしまいました。なんか物足りない作品でした。

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