28 December 2009

Capitalism : A Love Story

Capitalism : A Love Story by Michael Moore 2009 USA

明けましておめでとうございます。何十年ぶりかで日本のお正月を楽しんでいます。とはいいつつ昔に比べると日本列島全体にお正月感って減っている様な気がしますがどうなのでしょう?とにかく今年は映画を沢山見るぞ!!

年末にマイケル・ムーア監督の最新作「キャピタリズム:マネーは踊る」が銀座のTOHOシネマズで上映していたので早速見てきました。今回のテーマはタイトル通り経済危機、投資銀行Lehman Brothersが倒産したのが昨年08年の9月、それから始まった世界経済危機。2年経った今このドキュメンタリーを見て、そういえばリーマンが倒産したんだったなぁ、と当時は大騒ぎで又あれだけ危機感をあおり出していたのに今では忘れていたという感じで、いいのか悪いのか人間の記憶というのはいい加減なもので、結局この危機から政府そして人々は何を学んだのでしょうか?



アメリカのファイナンシャル・インスティテューションの暴走は一体いつから起こったのか?元々のアメリカの国家理念とは?国民の生活が豊かになりながらも裕福層が90%の税金を払っていた為格差がなかった時代のアメリカ、しかしながらレーガンを機に一気に裕福層の減税が行なわれ、金融規制が緩和され、裕福層は益々金持ちになり、他の人間もいつかは金持ちになれるとアメリカン・ドリームを思い込まされ、金融機関間の競争率が激しくなり、様々な金融商品が開発され、このままでは危ないと警告しようとするが阻止され、経済危機が起き、多くの家族が家を追われ、解雇され、この国はおかしいと気づいた国民はチェンジを訴えるオバマを選出し・・・というアメリカ。そしていつもながらにマイケル・ムーアはこの経済危機を生み出した大手銀行などに出向きこの状況を訴える!という内容です。

このドキュメンタリーの中でオバマをソーシャリストだと呼びつけ、私たちはデモクラシー国家、社会主義ではないと叫ぶペイリン副大統領候補や共和党のサポーター。当時も???と思いましたが、改めてアメリカはホント白か黒の観念しかないのねぇ、と感じた次第です。社会主義という言葉を聞くと、60年代の反社会主義キャンペーンの洗脳効果がすぐに現れレーニン、毛沢東の赤本と極端に考えてしまうのがタカ派アメリカ人、民主主義の中での社会主義システム、ヒューマン・キャピタルの必要性というものに気づかないんでしょうか?だから医療保険システムも無茶苦茶。実際、社会主義の中国では、国民の福祉/医療保険なんてアメリカ以上に整っていない。社会主義国家ながらヨーロッパや日本のほうが全然社会主義的だよと知り合いの本土中国人によく言っていました。

2010年今年の経済そして国際社会はどのようになるのか、楽観主義者の私としてはいい方向にすすんでくれる事を願います。

2 comments:

margot2005 said...

C.C.さん明けましておめでとうございます!と今頃ですが...
マーケットもコンビニもオープンしているのでお正月ぽくない昨今ですが。歩く人は少ない都内の街角であります(三が日)。
今東京にいらっしゃるのですか?
この作品公開されたら観に行こうと思っていながら未だ観ておりません。TOHOシネマズシャンテはいよいよ明日迄の上映となりましたね。
ロンドンに戻られたら映画たくさんご覧くださいましね。今年も宜しくお願い申し上げます。

claudiacardinale said...

マルゴ嬢、ことしも既に1週間が過ぎましたね、後3日帰国する前に大島渚レトロスペクティブをなんとか見ようとしている処です〜。今年はマルゴ嬢の方にも頻繁に遊びに行くと思いますので宜しくでございます。