26 January 2010

Das Weisse Band / The White Ribbon

Das Weisse Band by Michael Haneke 2009 Austria

2009年カンヌ・パルムドール受賞作品、ミヒャエル・ハネケの新作。この監督の「 La Pianiste / ピアニスト」は私的にベスト30に入る好きな作品で多くの友人に勧めたのですが、ある友人は見終わった後直ちにバーに行ってショットが必要だったとか、他の友人も見終わったあと落ち込んだとか、拒絶反応を起こしたのが多々いました(笑)。という事でとても癖の強いハネケ監督、「La Pianiste / ピアニスト 」以外は苦手な残酷物が多いのでイマイチなのですが、なにかと興味をそそる監督でパルムドール受賞作という事もあり期待してこの作品を見てきました。

第一次世界大戦の始まる数ヶ月前、ドイツにあるとある田舎村での話。村の半数を雇う男爵、妻そして男の子の領主一家、小作人の家族、村の牧師夫妻とその多くの子供達、妻を亡くしたやもめの医者とその子供達、そして医者の助手をつとめる助産婦とその知能障害を患う子供、結婚を考えている村の学校の教師などが住む。一見変哲もないこの静かな村に数々の奇妙な事件が起こるが犯人は一向に捕まらない。平穏な村に困惑の空気が流れ始める・・・。

ロバート・アルトマンの「ゴスフォード・パーク」の村版の様な群衆劇。モノクロで撮影され、話は老人となった学校の教師によってごく自然に流れる様に語られ、まるで本を読んでその世界に引き込まれる様な、村の長老から話を聞いている感覚に陥ります。とにかく映像が素晴らしい!カメラマンはハネケ監督と多くの作品で組んでいるChristian Bergerで、「La Pianiste」も同じでした。群衆劇なので子供を含め登場するキー役者の数が多いのですが、どの役者も素晴らしい演技、全米映画俳優組合賞の様にアンサンブルの賞があれば是非ものですね!

2 comments:

Bianca said...

CCさんこんにちわ!えっ「ピアニスト」がCCさんのベスト30ですか?絶句・・・イザベル・ユペールは「女ともだち」以来「パッション」「ボヴァリー夫人」「キュリー夫妻」「愛のあとに」「主婦マリーがしたこと」などを見ていますが「ピアニスト」は最悪でした。ハネケは「隠された記憶」「ピアニスト」を見ましたが、まだ彼のよさが分りません。しかし、これくらいマイナス要素が重なると、かえって興味がでてきますね。確かに、スチルを見る限り、神秘的な感じ。

claudiacardinale said...

ビアンカさんとはなにかと似た感覚だと感じていたのですが(勝手に思い込んでいる:笑)たまには逆もあるんですね、これもまた面白いデス!そうハネケ監督「ピアニスト」以外はちょっと・・・ですがこの作品は彼の癖がマイルドにいい感じになって現れてましたので彼の違う一面を見る事が出来るかと思いますので是非ご覧下さいませ〜