1 February 2011

Biutiful

Biutiful by Alejandro González Iñárritu, 2011, Mexico, Spain

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の最新作「ビューティフル」、スペインの不法移民と関わるUxbal(ハビエル・バルデム)がガンに侵され死ぬまでに与えられた時間経過を辿るストーリー。いつもながらにこれでもかこれでもかとギリシャ悲劇のようにとことん運命に追いつめられる展開ですが、この監督の今までの作品の中ではこの「ビューティフル」が全ての要素が一体になってタイトル通り美しく監督の世界観を作り上げていたと感じます。ラベルのピアノコンチェルトの音色が彷徨う人間を象徴するかのように使われてます。

まあどの作品もいつも同じ展開とはいいつつ毎回違ったロケーション、違う環境の人間達が登場するのだけれども、やはり行き着く所は同じという、運命/苦悩を監督はライフワークとして扱ってるのでしょうか?次回は多少なりと違う展開を見てみたいものです。


主人公のハビエル・バルデムは2010年カンヌで最優秀男優賞受賞、そして11年度オスカー最優秀男優賞にもノミネートされています。バルデムの演技はずしんとくる、余韻を残す素晴らしいものだった。「英国王のスピーチ」のコリン・ファースもよかったけれど、このバルデムはなんというか、繊細だけれども凄みのある静の演技というのでしょうか、とにかく素晴らしいです。とはいいつつ多分コリン・ファースが受賞なんでしょうね。コリン・ファース好きなのでいいのですが、バルデム惜しい!!

No comments: