25 October 2012

河内カルメン

Carmen from Kawachi by Seijyun Suzuki 1966 Japan

代官山の蔦屋で借りたもう一本は鈴木清順監督1966年製作の「河内カルメン」。野川由美子演じる京都河内の百姓の娘麗子の肉体に魅了される人々、そしてその先天的性的能力によって時代の中で翻弄しながらも力強く生きて行く麗子のお話。昭和という時代の風俗そしてそれに関わる人々の動きがモノクロで描かれている。社会の底辺となりうる状況に生きる人々なのだが、悲壮な感じが全くせずそれ以上にたくましく見えるのは昭和の高度経済成長という勢いに乗った社会の背景があるからだろうか?またこの作品、もう一本借りた「女囚701号/さそり」と同じく実験的な作りが多く見られ、この要因もこの作品の力強さに貢献してると言える。本当にこの時代の作品は自由で型にはまらない面白いものが多い。クリエイティビティが全開している時代だ。

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