20 January 2013

Django Unchained

Django Unchained by Quentin Trantino 2012 USA

タランティーノの新作「ジャンゴ 繋がれざる者」を見た。前作「イングロリアス・バスターズ」で好演していたクリストフ・ヴァルツが再登場。ヴァルツを男性ミューズとしてタランティーノはこの脚本を書いたのではと思わせる。19世紀アメリカ、奴隷だったジャンゴ(ジェイミー・フォックス)がドイツ人ドクターのシュルツ(クリストフ・ヴァルツ)に買われた事で運命が一転する。映画の中でジャンゴは、ヨーロッパ神話でオペラでもある、全能の神ヴォータンに逆らい灯の岩山に拉致されたヴォータンの娘ブリュンヒルデを救い出すジークフリートに例えられ、不死身の黒人ウエスタン・カウボーイを演じている。タランティーノ節炸裂、お笑いありのここまでするという具合でエンターテイメント性抜群の作品であった。

クリストフ・ヴァルツは「イングロリアス・バスターズ」とほぼ同じキャラクター。前回はゲシュタッポのオフィサーであったのでシニカルさが増し素晴らしい演技だったが、今回はごく普通に面白可笑しく楽しめた。デカプリオは冷血プランテーションのオーナーのキャンディー、サミュエルLジャクソンは白人に魂を売った老黒人バトラーを演じていたが、この2人のコンビはまるで腹黒のボケと突っ込みコメディーであった。

タランティーノの処女作「レザボア・ドッグス」以来イマイチの作品が続いていたがココ数年「イングロリアス・バスターズ」と今回の「ジャンゴ」とタランティーノの才能に脂が乗ってきた様だ。

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