21 January 2013

Tabu

Tabu by Miguel Gomes 2012 Protgal

モノクロで描かれたとても詩的な作品。黒人の介護の女性と住む、気が触れかけた老女。そしてそのアパートの同じフロアーに住み老女の容態を心配する隣人女性。老女は被害妄想にかられアフリカやワニがどうのこうのと意味不明な事を話しだす。いよいよ最期病院に運ばれたこの老人は一人の男性を探す事を黒人の介護とこの隣人の女性に頼む。老女の死後、既に歳をとったこの男性から老女が若かりし頃アフリカに住み、そして彼女の死後時効となったタブーな恋が黒人介護女性と隣人女性に語られる。

この作品の半分以上を占めるアフリカでの回想シーンの全てはこの歳とった男性の語りで進む。男性の語り口に重ねられるアフリカでのこの2人の若かりし映像がまるでこの男性の脳裏を映し出しているかの様でノスタルジア感極まる。

この作品を見て、「怒りのキューバ」や「オルフェ」や「24時間の情事」を思い出した。

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