4 February 2013

Zero Dark Thirty

Zero Dark Thirty by Kathryn Bigelow 2012 USA

キャスリン・ビグローの新作「ゼロ・ダーク・サーティー」を見た。ビグローは「ハート・ロッカー」でオスカーを受賞している。期待して見に行ったが、いかにもアメリカ人が作りそうな、内容も薄い全く期待外れの作品だった。どちらかというとここ数年で見た嫌いな作品の一つとなってしまった。タイトルのzero dark thirtyとは軍事用語で深夜0時の30分後という意味である。内容はオサマ・ビン・ラディンを追い所在を突き止め2011年の殺害まで辿り着くCIAのマヤ(ジェシカ・チャステイン)の話しである。
今なお続くアルカイーダを初めとするテロリスト・グループによるテロ行為、勿論許される事ではないが、ブッシュ政権下でのカーボーイ精神、強者の論理で攻防というのはより拍車をかける根源となる。それをこの作品では様々と見せつけられた気がする。アメリカでは公開が選挙戦前に予定されていたがブッシュ政権への批判、プロ・オバマだという事で公開が延期されたそうだ。これをみると多くの人々はこの映画のメッセージを肯定的に捉えているようだが、私としては生半可にエンターテイメント性を加えた事により、メッセージが逆に挑発するものとしか捉える事が出来なかった。これはアメリカ国民とアメリカ国民以外の受け取り方の違いなのだろうか。
マヤを演じたジェシカ・チャステインもオスカー等にノミネートされているが、どうもマヤの姿に感じる事もなく感情移入が全く出来なかった。
どの部分をとっても受け付けない映画であった。

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