3 August 2017

Luci del Varieta / Variety Lights / 寄席の脚光

by Federico Fellini & Alberto Lattuada 1951 Italy

この作品、イタリアの巨匠、フェデリコ・フェリーニのデビュー作とも言われているが、アルベルト・ラッツアーダとの共同監督である。3年後1954年に製作された「ラ・ストラーダ / 道」への序曲のようであり、「道」に通じるものがある。

中年男の劇団長ダル・モンテ(ペッピノ・デ・フィリッポ)率いる劇団はイタリア各地をドサ回り。ダル・モンテと劇団の顔である女優メリーナ(ジュリエッタ・マシーナ)は恋仲。若くて美人な野心家リリアーナ(カルラ・デル・ポッジョ)が新しく劇団に加わり観客の人気の的に、そしてダル・モンテも彼女との恋に陥るが・・・。

とてもシンプルなラブコメディー。戦後直後のイタリアの良さがフェリーニのマジックを通して画面全体に写されている。ジュリエッタ・マシーナはフェリーニの看板女優であり、実生活でも夫婦である。なんといってもスクリーン上での彼女の存在感は絶大。いかなるシーンでも、いかなる役でも、彼女が写ると画面がパッとし、なにかしら純粋なものを感じてしまう。彼女の魅力が一番引出されているのはやはり「道」である。

十~二十代でイタリアン・ネオリアリズモにはまり、フェリーニが大好きになり作品全てを見まくっていた。今見てもいい作品はいい作品のまま、永遠不滅なのである。

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